AntenneFrance

経済

「割れないグラス」と「燻したソーセージ」――フランスは何を守ろうとしているのか

2026/10/15

「割れないグラス」と「燻したソーセージ」――フランスは何を守ろうとしているのか

フランスの学校給食で育った世代には、共通の小さな思い出があるらしい。食堂で使うグラス「Gigogne」の底に刻まれた数字を、自分の年齢だと思い込んで読み取る遊びだ。実際には、その数字はグラスを成形した金型の番号にすぎない。子どもたちは工業製品の管理番号に、自分の人生を重ねていたことになる。

教育予算の3割は退職した公務員のために——フランスが公費の「行き先」を数え直した日

2026/10/14

教育予算の3割は退職した公務員のために——フランスが公費の「行き先」を数え直した日

フランスの2027年度予算案で、国民教育省に割り当てられた額は891億ユーロ(89,1 milliards d'euros)にのぼる。教室、教員、校舎、奨学金。多くの人は、この数字からそうした風景を思い浮かべるだろう。ところが10月13日に政府が公表した予算案の付属資料によれば、そのうち285億ユーロ、つまり32%は公務員年金を賄う勘定に支払われる。内務省でも30%、全省庁の平均で約13%だ。

昼食券はスーパーで使っていいのか――フランスで問われる「利用者の自由」と「地域の仕事」の天秤

2026/10/13

昼食券はスーパーで使っていいのか――フランスで問われる「利用者の自由」と「地域の仕事」の天秤

「大規模小売店で100ユーロ買い物をしても、賃金に回るのは10ユーロです。レストランなら35ユーロです」

赤字を減らすとき、誰の生活費を削るのか――パリの予算委員会で起きていたこと

2026/10/11

赤字を減らすとき、誰の生活費を削るのか――パリの予算委員会で起きていたこと

10月10日土曜日、ジェール県オーシュで開かれていたフランス農村部市長協会の総会に、セバスチャン・ルコルニュ首相から一本の動画メッセージが届いた。内容は、9000の農村自治体に総額5000万ユーロの新たな交付金を配ること、そして最も孤立した339のガソリンスタンドには県庁が個別に連絡し、軽油価格を引き下げられるよう「適した解決策」を提案すること。首相は理由をこう説明している。「住民が少なくても、維…

隠れた雇用、67歳の年金、そして「誰が支えるのか」という問いの正体

2026/9/13

隠れた雇用、67歳の年金、そして「誰が支えるのか」という問いの正体

1700件超の送金、総額300万ユーロ超。パリ近郊ヴァル=ドワーズ県の一軒の建設会社が、わずか3年でこれだけの金を個人口座に流していた。ところが同じ期間に届け出られた雇用前通知は、たった7件。つまりこの会社で働いていた人のほとんどは、公式には「存在しない労働者」だったことになる。9月9日、実質的な経営者とその家族の一人が拘束され、170万ユーロ相当の不動産6件と高級品が差し押さえられた。社会保険料…

配車アプリの画面に映らないもの――フランスで問われる「誰が決めるのか」

2026/9/11

配車アプリの画面に映らないもの――フランスで問われる「誰が決めるのか」

ウーバーで配車を呼んだとする。隣にいる友人も、同じ場所から同じ目的地まで、同じアプリで呼んだとする。二人の画面に表示される金額は、同じだろうか。